藤沢里菜女流本因坊も十段戦本戦へ 上野愛咲美女流棋聖に続き |
【2021年9月23日(木) 産経新聞】 囲碁の「大和ハウス杯 第60期十段戦」(産経新聞社主催)の最終予選決勝が23日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、藤沢里菜女流本因坊(23)=五段=が一力遼天元(24)を破り、20人で争う本戦トーナメント進出を決めた。今期十段戦では、すでに上野愛咲美女流棋聖(19)が本戦入りを果たしている。藤沢女流本因坊、上野女流棋聖ともに、女性棋士として初めて本戦に進んだ第43期(平成16年)の小林泉美七段以来となる快挙だ。本戦で4〜5連勝すれば、許家元(きょ・かげん)十段との五番勝負に挑むことができる。終局後、藤沢女流本因坊は、「(一力が)投了されたときは、何が起こったんだろうと…。勝つことができ、ビックリしています」と興奮ぎみ。「自信になりました。本戦ではノビノビと打ちたい」と話した。この日対局した一力天元は、七大タイトル戦への登場が常連の強豪。両者は令和元年に名人戦リーグ(9人)入りをかけた最終予選決勝で対局し、一力天元が勝利している。藤沢女流本因坊は対一力4戦目で初勝利。藤沢女流本因坊は昨年、30歳以下・七段以下による若鯉戦で優勝している。女性が男女混合棋戦を制するのは初の快挙だった。七大タイトル戦の予選を勝ち抜いた女性棋士は過去11人おり、本戦で勝利したのは第45期天元戦(32人)=平成31年=の藤沢女流本因坊だけ。
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