囲碁の仲邑菫二段、レジェンド小林光一名誉棋聖に敗れる |
【2021年10月4日(月) 産経新聞】 囲碁の中学生棋士、仲邑菫二段(12)が4日、東京都千代田区の日本棋院で行われた第70期王座戦予選に出場、黒番の小林光一名誉棋聖(69)に285手までで5目半差で敗れた。時間に追われ、208手から残り1分以内での着手を強いられ、中盤までにつけられた差を逆転できなかった。仲邑二段の今年の成績は、34勝16敗になった。プロ55年目の小林名誉棋聖は七大タイトルのうち棋聖8連覇、名人7連覇、碁聖6連覇を果たし、これら3つで「名誉称号」を保持するレジェンド棋士=B通算タイトル60期は歴代4位で、この日が公式戦112戦目の仲邑二段にとって、最も獲得タイトルが多い相手だった。小林名誉棋聖は「組み合わせ表を見て当たるかな≠ニ。思っていた通りの強さ。手厚くて腰が重い(棋風)。きつかったよ」と勝利にも苦笑いだった。日本棋院初の4世代棋士である張心澄(ちょう・こすみ)初段(15)が令和2年にプロ入りを決めた際、父の張栩(ちょう・う)九段(41)は「(祖父の)光一先生と対局できるまで強くなってくれれば」と話していたが、1年先輩の仲邑二段が先にかなえた格好だ。
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