囲碁・日野勝太初段「師匠の前で恩返ししたかった」高林拓二七段最後の弟子 |
【2021年10月5日(火) 日刊スポーツ】 日本棋院東京本院の夏季採用枠で9月1日付でプロデビューした囲碁の日野勝太初段(16)が5日、東京・市ケ谷の同院で記者会見に応じた。日野初段は1995年(平7)2月4日生まれ、千葉県印西市出身で、5歳のころ、父の影響で囲碁を覚えたという。14年にプロを目指し、15年1月からプロ棋士養成機関である「院生」として勉強した。一昨年7月に亡くなった故高林拓二七段の最後の弟子だった。「師匠と1000局以上対戦しました。仕掛けられた戦いをしのぐという囲碁が多かったです」。バランス重視の棋風はここで磨かれた。「師匠の前でプロになって恩返ししたかった。プロになれて安心しました」とも話した。同じ高林門下の兄弟子には13年に新人王戦を制した富士田明彦七段(29)や、許家元十段(23)がいる。もちろん、あこがれは許十段。「人工知能(AI)を使った研究量がすごい。そこに影響を受けました」という。目指すは世界で活躍できる棋士。このほか、「3大タイトル(棋聖・名人・本因坊)の挑戦者決定リーグに在籍し、タイトルも取りたい」と張り切る。7日には第78期本因坊戦予選C、菅野尚美三段(56)との初手合がある。頂点を狙うための新たなステージが始まる。
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