囲碁・井山裕太四冠が国際棋戦で中韓４人を撃破 |
【2021年11月30日(火) 産経新聞】
日本・中国・韓国による囲碁の勝ち抜き団体戦「第23回農心辛ラーメン杯」の第2ラウンドが30日、インターネット対局で行われ、井山裕太四冠（32）が、韓国の申旻埈（しん・じんそ）九段（22）を破り４人抜きを達成した。各国5人ずつが出場する農心杯は、勝者が続けて対局するシステム。第17回（2015年）の一力遼天元、第７回（2006年）の依田紀基九段、第5回（2003年）の小林光一名誉棋聖が3人抜きしたことがあるが、4人に勝利した日本の棋士は初めて。「世界のトップが出場する棋戦だけに、勢いだけで勝てる相手ではない。このような結果が出たのは驚き」と話す井山四冠は来年2月に始まる第3ラウンドに向け「これまでと同じく大変な相手（が待っている）。自分を高めて臨めたら」と話した。日本勢は今回、10月の第1ラウンドで先陣を切った芝野虎丸王座が敗れたのち、許家元十段が1勝をあげた。日本3人、中国と韓国が4人ずつ残った状態で11月26日に始まった第2ラウンド。井山四冠は范廷鈺九段（中国）、卞相壹九段（韓国）、李欽誠九段（中国）といずれも国際棋戦で好成績を残している強豪を撃破した。この日対戦した申九段は2017年の農心杯で6人抜きしたほか、2019年に日本で開催された「グロービス杯世界U－20」で優勝している。日本は第7回大会で優勝したあと、15回連続最下位が続いていた。中国は2人、韓国は1人残るが星をつぶしあうため、第3ラウンドに井山四冠と一力天元、余正麒八段が残る日本の2位以上が確定した。
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