19歳の囲碁女子がプロ女流棋士へ 福井県出身は16年ぶり、櫻本絢子さん「美しい碁を打ちたい」 |
【2021年12月13日(月) 福井新聞】 囲碁の日本棋院中部総本部院生で福井県福井市出身の櫻本絢子さん(19)=愛知県名古屋市在住=が同総本部の棋士採用試験で好成績を収め、2022年4月1日付でプロ棋士(初段)となることが12月7日までに内定した。福井県出身のプロ棋士誕生は16年ぶり7人目。女流棋士としては1970年の故小川誠子さん以来52年ぶり2人目となる。櫻本さんは9歳から囲碁を始め、福井市の東藤島子ども囲碁教室や明新公民館の教室、福井大囲碁部、石川県金沢市の教室などで腕を磨いた。当時、福井県内での囲碁大会で小川誠子さんに出会ったことを機にプロを志した。その後、明新小学校6年で福井県女性アマ囲碁大会優勝、明道中学校1年で同大会を連覇するなど活躍した。中学2年から中部総本部の院生となり、週末ごとに名古屋に通って経験を積んだ。中学卒業後は名古屋に転居し、プロを目指し本格的に修練を重ねた。棋士採用試験は4〜11月に予選リーグや本戦リーグが行われた。櫻本さんは本戦で8勝6敗の成績を収め、11月30日の日本棋院常務理事会でプロ棋士採用が内定した。「攻撃を防御しつつ、相手の勢いを巧みに利用してペースをつかむのが小川先生の棋風だった。私もそんな美しい碁を打ちたい」と櫻本さん。AI(人工知能)に基づく戦法が席巻する囲碁界にあって「AIだけに頼らず、自分らしい手を積極的に繰り出していきたい」と話している。福井県出身のプロ棋士誕生は2006年の志田達哉八段(あわら市出身)以来。それ以前では、2000年の山森忠直七段(鯖江市出身)ら5人がいる。
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