井山四冠も初挑戦は失敗だった…仲邑二段は捲土重来 |
【2022年4月16日(土) 産経新聞】 囲碁の第33期女流名人戦三番勝負の第2局が16日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、初の女流タイトル戦に臨んだ中学生棋士、仲邑菫二段(13)は藤沢里菜女流名人(23)に敗れ、最年少タイトル獲得はお預けとなった。囲碁女流棋戦の決勝三番勝負や挑戦手合三番勝負、五番勝負に初めて出場し優勝したのは、藤沢里菜女流名人や上野愛咲美(あさみ)女流棋聖、謝依旻(しぇい・いみん)七段ら13人いる。一方、初登場時こそタイトル奪取とならなかった19人のうち、青木喜久代八段や知念かおり六段はのちに、優勝回数を重ねることになる。最年少タイトル獲得に失敗した仲邑二段の挑戦は、始まったばかりだ。5歳のとき、未就学児を対象としたキッズカップに出場するも敗退。悔しさから「絶対優勝する」と誓って翌年、同大会で全国優勝を果たしている。男女混合の七大タイトル戦では平成20年、井山裕太四冠が19歳3カ月の最年少で名人戦に挑むが失敗。それでものちに7冠独占を2度成し遂げるなど、七大タイトルを歴代1位の54期積み上げている。一力遼棋聖は井山四冠に阻まれ、初の七大タイトルである碁聖を獲得するまで6棋戦を要した。一方で芝野虎丸九段は、19歳11カ月の最年少で名人を獲得すると、一度も失敗することなく3冠を達成。許家元(きょ・かげん)十段は平成30年の碁聖戦でストレート勝ちし、井山の全冠保持(当時)を崩す衝撃の七大タイトル戦デビューを飾っている。昨年には関航太郎天元が入段から4年8カ月の最速で七大タイトルの一つを奪取するなど、初挑戦から華々しい結果を残す棋士もいる。
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