本因坊決定戦、10日から第1局 文裕11連覇か、一力の奪取か |
【2022年5月9日(月) 毎日新聞(新土居仁昌)】 本因坊文裕(もんゆう)(32)=井山裕太九段=に一力遼棋聖(24)が挑戦する第77期本因坊決定戦七番勝負の第1局(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ協賛、ダイトクコーポレーション協力)が10日、金沢市の金渓閣で開幕する。二十五世本因坊治勲(65)=趙治勲九段=を抜き、単独1位となる11連覇の大記録を目指す文裕。対する一力は本因坊戦初挑戦ながら、3月まで行われた棋聖戦七番勝負では文裕から序列1位の棋聖を奪取して勢いに乗る。名人、王座、碁聖を合わせ現在最多の4冠を持つ文裕との対戦は、囲碁界の覇権を争う「頂上決戦」となる。両対局者は9日、江戸時代初期に初代本因坊算砂(さんさ)が創建した同市内の本行寺境内に立つ算砂の碑と、初代加賀藩主・前田利家と妻のお松の方を祭る尾山神社を参拝後、開幕式に臨んだ。一力は「自分の力を精いっぱい出し、楽しんでいただける碁を打ちたい」、文裕は「七番勝負を通して自分なりに得られるものがあるよう頑張りたい」と意気込みを語った。対局は10日午前9時開始。同日夕に打ち掛けとなり、11日に打ち継がれる。持ち時間は各8時間。立会は羽根直樹九段、解説は小県真樹九段、記録は鶴田和志六段と稲垣陽五段が務める。
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