囲碁の天元戦挑戦者に伊田篤史九段 タイトルへ意欲 |
【2022年8月4日(木) 産経新聞】 囲碁の第48期天元戦の挑戦者決定戦が4日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、伊田篤史九段(28)が一力遼棋聖(25)を破り、五番勝負進出を決めた。伊田九段は今期、張栩(ちょう・う)九段(42)や井山裕太四冠(33)らを下して、天元戦では初の挑戦権を獲得した。前期に天元を失冠した一力棋聖は棋聖戦、本因坊戦、碁聖戦に続く今年4つ目の七大タイトル挑戦はならなかった。初防衛を目指す関航太郎天元(20)とのシリーズは10月3日に開幕する。関天元は昨年、プロ入り4年8カ月の史上最速で七大タイトルの天元を獲得している。平成21年入段の伊田九段は26年に本因坊戦に挑戦、翌27年の十段戦では高尾紳路九段を破り、21歳1カ月で十段を獲得している。6年0カ月で七大タイトルの一つを奪取するのは当時、史上最速だった。防衛がかかった28年の十段戦は、井山六冠(当時)に敗れ7冠独占を許しており、それ以来6年半ぶりの七大棋戦の挑戦手合出場になる。伊田九段は「十段戦以降、結果はもちろん碁の内容もよくなかったが最近、以前のように自分らしく打てている。挑戦手合で打てることはうれしい」と話した。
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