大詰めの一局 芝野挑戦者、大胆不敵な作戦 囲碁名人戦第6局 |
【2022年10月14日(木) 朝日新聞】
井山裕太名人（33）に芝野虎丸九段（22）が挑戦している第47期囲碁名人戦七番勝負（朝日新聞社主催）の第6局が24日、静岡県熱海市の旅館「あたみ石亭」で始まった。挑戦者の3勝2敗で迎えた大詰めの一局。名人のシノギ、挑戦者の攻めというこれまでの碁とは様相を異にし、挑戦者が挑発的なまでに名人の攻撃を催促し、シノギの碁に持ち込んだ。挑戦者の上辺白22の打ち込みから局面が動きだした。名人の攻めに手を抜いた左下白26が大胆。先に陣地を稼いで、上辺に孤立する白石2個を放置した。名人は右辺黒27と、遠巻きに上辺の白の一団をにらむが、挑戦者はまたも手を抜き、右辺白28、30と徹底的に稼ぐ。挑戦者の弱石を放置する不敵な作戦に、名人は黒31とついに標的を包囲し、襲いかかった。
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