鈴木津奈
すずき つな
Suzuki Tsuna
1921年4月16日生れ

東京都出身
昭和10年喜多文子名誉八段に入門。1941年入段、1953年二段、1957年三段、1983年8月引退・四段、1992年五段。2017年8月22日逝去(享年96歳)。プロ棋士鈴木五良九段夫人。
棋風:
揮毫:
タイトル獲得数:1個
1980年女流鶴聖戦優勝
日本棋院の情報
【週刊碁(2010年12月6日号) 「女流列伝」(福井正明九段)より】
東京・荻窪の閑静な住宅街に鈴木津奈五段のお宅があり、ここで思い出話を伺いました。大正10年、東京・下谷の生まれ。実家は米や炭を商う大店でしたが、関東大震災ですべて灰に。荻窪に移り、火事で焼けないものをと石材店を営んだとか。娘を碁打ちにとの思いが強かった父から手ほどきを受け、当時荻窪に住んでいた鈴木為次郎、瀬越憲作のいずれかに弟子入りしようとしたところ、瀬越憲作から喜多文子先生を紹介され、弟子入り。「女学校に行ってはダメ、化粧はダメと喜多先生はとても厳しゅうございました。私はいつも下駄でした。とにかく質素な先生でした。それを学んだのは大きな財産です」
昭和16年入段。当時は大山(旧姓)つな子といった。つな子は喜多先生がいつもそう呼んでいたからだそうだ。昭和18年、鈴木五良四段(当時)と結婚。同時に手合から離れる。戦争や障害のあるお子さんが生まれて苦労が多かったが、昭和27年、女流選手権戦(女流本因坊戦の前身)ができると勧められて現役復帰。昭和55年第2期女流鶴聖戦優勝。昭和58年、鈴木五良八段とともに引退した。