山本賢太郎
やまもと けんたろう
Yamamoto Kentaro

1980年11月15日生れ

鳥取県出身
日本棋院・関西総本部所属。後藤俊午九段門下。1997年4月1日入段。2002年四段。2009年2月1日五段(賞金ランクで昇段)。
棋風:
揮毫:

日本棋院の情報 山本賢太郎のHP
【1996年12月10日 読売新聞(大阪夕刊)】
来年4月、鳥取県から初のプロ棋士(初段)が誕生する。日本棋院関西総本部所属の院生、山本賢太郎君(16)で、今年の関西の院生リーグ(6人)で1位になり、入段を勝ち取った。これでプロ棋士が出ていないのは山形県だけになった。輩出のベスト3は東京都、大阪府、兵庫県。プロ棋士の養成機関が院生制度で、採用試験があり、18歳までに初段になれなければプロへの道をほぼ閉ざされてしまうという厳しい年齢制限もある。
山本君は倉吉市出身。5歳で囲碁を始め、小学4年の時、大阪に移ってプロを目指した。中学2年の3学期に倉吉市立東中学に戻ったが、その後の1年間、週末に対局のためバスで大阪に通い続けた。往復10時間がかりで、土曜の始発で倉吉を出て、日曜の最終で大阪から帰る生活に耐えた根性は、プロになっても十分に通用しそうだ。母の八重子さん(50)は倉吉市で経営していた飲食店をたたむなど、息子にすべてをかけてきた。2人は今年から大阪府枚方市のマンションで暮らし、いま、夢を実現させた満足感を分かち合っている。山本君は「家族、プロの先生、アマの応援者のおかげで第一関門を突破できました。最初の目標は五段になることです」と、日に数時間は棋譜を並べている。
来春、日本棋院から7人がプロとしてデビューすることが決まっており、これに関西棋院からの1人程度が加わる。1000万人と推定される囲碁人口からみると、非常に狭い門だ。現役棋士数は463人(うち関西棋院は129人)だが、トーナメントプロはその1割にも満たない。後藤俊午九段は「碁はまだひ弱いけど、精神面は鍛えられているから、楽しみなところもありますね」と、弟子の山本君を見守っている。遊びたい盛りの今後の数年間にどれくらい勉強するかで、山本君の将来が決まる。